五七五七七
くらやみをじっとみつめる午前四時人ですらない物体として
手招きをしている未来どこにでもいけるだろうか十七の夏
本棚の奥にしまった日記帳ああそうだった夢は社長だ
安っぽい自己啓発本第七章背筋をのばせたしかにそうだ
リサイクルショップに並ぶなんとなく悲しい顔の$3のクマ
もうみんな弁証してるまだアウフヘーベンしてへんのはおまえだけ
本当は応援なんてしてないの嘘をついてでも側に居たかった
授業中親指の爪たまる垢シャーペンの芯でそっと掻き出す
しとしとしとポツポツポツポツザアザアザア君といた場所ポツリとひとり
夢失くし酩酊の中対峙する絶えず脈打つ醜い心臓
アイドルの動画なくして人生は腹の潰れた蛍とおなじ
ゴミ箱を漁るカラスに石を投げ人の尊厳取り戻せたか
ミサイルで全部終わってしまうまで君と左手繋いでいたい
あとはもう崩れさるだけ19で綺麗なものは見尽くしたから